第50話

高1の9月。


征十郎が通う高校内で事件が起こった。



場所は朽笛高校。

征十郎の父、黒鎌 舶藍ビャクランが理事長を務める学校だ。


尚、他校との同一法人化により、

9月からは相談役となった模様。



征十郎がこの高校に入学したきっかけは、

高校内に父親の秘密が隠されていると見た

為だ。




朽笛高校には派閥というものが存在しており、大きく分けると2つに分類される。



1つは"武闘派"と呼ばれる派閥だ。

ここには3人のリーダーが君臨し、高校内を

統制している。


征十郎はそのリーダーの一人であり、

ここでは”朱雀すざく”と呼ばれている。


残りの2人の通り名は、

”白虎”と、”青龍”という。


合わせて三英傑などと称される事もある。




もう1つの巨大な派閥は、"反勢力派"と

呼ばれ、朽笛高校の悪名を高めている原因

となっているのだが、この派閥こそが

大きな問題なのだ。


この反勢力派閥は黒鎌 舶藍直下の組織であり、代々 "玄武げんぶ"という名を冠する者が指揮を取り、世界を相手にしのぎを行っているが、その金額はゆうに兆を超える。






事件が起きたのは9月早々のこと―――――…



武闘派と、とある男が徒党を組み

反勢力派を壊滅させたのだ。



また、別の者の手によって

黒鎌 舶藍も身柄を拘束された。







現在、悪魔は檻の中に収監され

空の下には平和が降り注いでいる。


しかし、それも一時だけの事。


そもそも拘束し続けることは不可能で、

裁く法律も無い。


世界中の闇組織が、黒鎌 舶藍の作る

闇人形を欲している。


世界が彼を世に戻すか。

自らが世に戻るか。




遅かれ早かれ、この一時の平和は

黒く染まる。












※事件の詳細は「射沙波くんの恋歌」最終章をご参照ください。

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