第51話

―――――10月、英フレンチシティ


東京ディスティニーランドにも迫るほど

アトラクションが充実したテーマパーク

で、他県からも多くの来場がある場所。


はなぶさ市でもっとも人工密度が高く

平日問わず賑わうエリアのとある建物に

征十郎は居た―――――…






現在、黒鎌家の当主は不在だが、

莫大かつ無尽蔵な資産がある。



しかし、征十郎はその資産に頼ることなく

アルバイトで稼いだ費用を自身の生活費に

充てていた。





「セイ、お疲れ」




『お疲れ様です』




声を掛けてきたのは、朽笛高校の1つ上


鬼頭きとう 竜芯りゅうしん、17才。

彼こそが武闘派三英傑の1人、“青龍“の名を

冠する男。




「北欧ゾーン以外も死角になってる

 エリア多いだろ、ハナフレ。」




『こないだ黄瀬山高校キセコーの奴ら

 派手に暴れましたしね。


 見たかったなぁ…

 鬼頭さんのバトルシーン』


※“射沙波くんの恋歌“参照




「たまに馬鹿が湧いてくるからな…。



 そんで、他のエリアにもカメラ

 増やしてくれることになったってよ」




『じゃあ少しは楽できますかね?


 警備』




「馬鹿は馬鹿なりに、

 いろんな手口でイロイロとやらかす

 からよ… カメラ付けたくれーじゃ

 楽はできねぇよ」




『それもそうですね』

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