第28話

征十郎の機嫌を損ねてはいけないと思い、

アリスはやむを得ず、できる限りオブラートに包みながら質問に答える事にした。










「・・・ここが、こうなってですね…


 ああなったときに、…こうして…」





『えぇええぇ…!?


 ちょっと… 思ってたのと全っ然

 違うんだけど…!』





「そこで、アレがアレして

 

 そのように アレするわけです…」







『アリス… 世の中、

 ほんっとわかんないこと多いね…』





慣れないことを事細かに説明するアリスが

1番恥ずかしい思いをしたが…




「あら!

 征十郎さま、お顔が…」





アレをアレと思っていた自分が恥ずかしいと

思ったのか、征十郎の顔がみるみる紅潮して行く… 




『変なこと言ってごめん…


     アリス、お休みなのに』





そんな征十郎を目にして、アリスの胸は

きゅん音連発で脈もハネ上がっていた。

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