第27話

征十郎は、アリスの胸のあたりにおでこを

当てると


アリスを見上げてにこっと微笑み…








『…アリス、


 しちゃったね。



     せっくす』






「えっ???」








その発言を耳にし、

アリスはキョトン顔で首を傾げた。




「 (も…もしかして、


   征十郎様は 今の一連の行動を


   そう思われている…??) 」






『んっ…?』






困惑気味だったアリスの顔が、

徐々にほころんでゆく。







「ぷぷぷっ…!



 あっははははっ!!




 …ご、ごめんなさい 征十郎さま、


 私 つい、  …ち、


    違うんです! これは…


             その!」





『アレ…


   何か変なこと言ったかな?』






アリスは吹き出してしまった事に対し

ペコペコと何度も頭を下げて謝った。




『アリス、もういぃって…』




「いいえ! 

 征十郎様を深く傷つけるようなことを

 してしまいました!


 本当に、申し訳ありません…!!」






『別に傷ついてもないし、


 …それより、本当に教えてくれない?』

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