第69話

班対抗フットサル大会

準決勝第二試合

A班 vs E班


射沙波

「こっはっねっちゃぁ~~~~ん!!

    頑張ってねぇ~~~~~~!!!


    ・・・ついでにモエカも~」



恋羽

「ありがとう・・・」



織原「だれがついでよ、誰が」



刃弾

「フーガ・・・

   てめーには敗北の味ってやつを

   プレゼントしてやんよ?」



雷音

「・・・受け取れんな・・・

   そんな贈り物は返品だ・・・」



バチッ!!! バチバチッ!!! 



早くも火花が散る両雄の図



さて試合開始、

A班の紹介から・・・


ゴールキーパー・猫海ねこがい リュージュ


ディフェンスは左から淡空あわぞら 恋羽こはね

功刀谷くぬぎだにコタロー、

濡蛍ぬれぼたる 初心うぶの3名


オフェンスは左に織原モエカ、

右に刃弾はびきシグレの2名


対するE組は

ゴールキーパー・魚頭うおがしら リキ


ディフェンスは左から、野叉木のまたぎサマサ、

滑子なめこタケシ の2名


中盤はボランチの位置に雷音らいおんフーガ と

宇田川の2名を置き


そしてオフェンスには

反仏そりぼとけカナタのワントップ



試合は序盤から均衡した展開となった



反仏

「A班はシグレさえ気をつければ

   なんとかなるだろう・・・」


滑子からパスを受けた反仏は 

一人 敵陣にドリブルで切り込む



天窓

「おお! アイツ細いクセに

   けっこーうめーぞ!

   F班は雷音だけじゃねーってか!!」



千曲川ちくまがわ

「コース空いた!! 

    打てる!!!

    決めろ おコツ!!」



恋羽とコタローの間を狙って 

反仏が豪快なシュートを放つ!!!




ビシュッ!!!!!





反仏

「よし! ジャストミート!!!」





バチィィィィ!!!!!





猫海

「なかなかいいシュートだったな、

   うん」



反仏

「おいおいマジかよ!? 

   俺の渾身のシュートを片手で!??」



猫海

「おいらの柔軟性、

   なかなかすごいだろ? うん」



ゴールキーパー・猫海リュージュ


彼は天性の柔軟性を生まれ持った男で

幼少期に道路でトラックに

当て逃げされた際も無傷だったという


反仏のシュートは彼の右手に衝撃吸収され、片手でキャッチされた




刃弾

「フフ・・・

   ネコがいてくれるおかげで

   安心して攻めれるな」



猫海

「それっ! 

   たのんだぜ~オフェンス陣!!!」



猫海リュージュのパントキックは

風に乗って一気にゴール前まで届く 


そしてそこにはA班のエース刃弾シグレが

待ち構えていた!




刃弾

「ふっ!」





刃弾シグレは垂直に飛び上がり

上体をのけ反らせた



その背中に描かれた曲線美は

芸術と見紛みまごうが如く しなやかに…




浮島

「ああ・・・ 

   シグレさまが舞っているわ・・・!!


      好き・・・ 」





天窓てんまど

「すげぇ! 

   なんて滞空時間だ!!!」



最高地点にまで達した刃弾のヘッドは

宙に舞うボールを芯で捉えた



ガシィィィィ!!!!!



刃弾

「な・・・!!」





ボールは空中で急停止した




雷音フーガが刃弾のヘッドを

胸でブロックしたからである





雷音

「・・・させるかよ・・・」




天窓

「高っけぇぇぇぇえ!!! 

   なんて高さだ 帝王・フーガ!!!」

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