第74話

鰻丸

「・・・んで? 

   姫崎クンと湯方ペアまでもが

   吊り橋でリタイアで?


   そんでもって、そっから

   しぐれ&カノンちゃんペアまで

   全部が吊り橋でアウトって?


   逆に何があんのか気になるわ」



姫崎

「マジであそこになんか居んだって!!

   マジでマジで!!

   緑色の霊だよ!

   ありゃウワサの!!」


天窓

「俺も足つかまれたし! 

   確かに緑色だった!


   ヤバイってあそこ・・・」



一法師

「ツノノメが言ってた

    緑色の霊ってコトだよな!?

    そーゆーことだよな??」



雷音

「・・・危険だ・・・あそこは」





皆 口を揃えて吊橋を危険視している


が、鰻丸が気にしていたのは

その点ではなく…






鰻丸

「・・・にしてもだ」




虹越

「にしても? 何?」




鰻丸

「にしても、

   なんでお前ら…

   ちょっと嬉しそうなんだ??


   ソワソワしてるっつーか・・・


   絶対、なんかあっただろ??


   あー、いやらし!! ヤダヤダ!!

   汚らわしいわ!!ほんとマジで」



一法師

「イヤ、

    お前にだけは

    言われたくないわ・・・

    なぁ? ノエル」



虹越

「そーよ、スケベのラスボスだけには」



ただ、鰻丸のスケベ察知能力は

まずまずの感度で、

近からず遠からずといったところだ



一法師&ノエル しかり、 

天窓&まい しかり、

セツナ&浮島 しかり、

フウガ&宇田川 しかり、

シグレ&カノン しかり



急遽参加の他クラス 

橋舘 海&魚頭 ペアまでも

皆、吊り橋前の薄暗い砂利道で

手繋ぎまではクリアしているのだから、

それはソワソワもするというもの




――――――――――――――――――――…





シグレ

「カノン、大丈夫か?

    少しその石んとこで休んでな?」


カノン

「うん、ありがとう・・・

    でも・・・」


シグレ

「俺も一緒に休んでもいいかな? 

    少し話の続きもしたいしな」



カノン

「…うん、じゃぁ そうしよっか」



――――――――――――――――――――…



天窓

「まいまい、

   さっきのデザートって

   まだあったっけ?」



魚沼

「まだあるよ?

   冷蔵庫に入れてあるから、

   もってこよっか?」



天窓

「まいまいも 

   後で一緒に食べない? 

   怖い思いしたら小腹が

   減っちゃって・・・」



魚沼

「行く行く! 

   材料も少しあったら、

   別なのも作ったげるね?」




――――――――――――――――――――…




射沙波

「ケアル・・・

    吊り橋効果ってホントに

    あるんだな・・・

    行ってきたヤツラ、

    結構な率で距離縮まってんぜ?」



ケアル

「そーなんだよね、

    さっきから見てて僕も

    そう思ってたよ」



射沙波

「ん? 

    そーすんと・・・ 

    俺の場合は…



   (モエカと・・・?



    いやいやいやいや、

    ないないないない!!)」



横をチラリと見るイザナミ




笠木

「えいっ! 

   モエカちゃんの 胸いただきぃ!!」




もみんこ もみんこ・・・




射沙波

「ぶーーーーーーーっ!!!!」



織原

「きゃああっ!! 

   ちょっと あかね~~~!!!」



笠木

「あ、ゴメン! 

   やっぱりモエカちゃんみたいに

   なりたくって つい・・・」



イザナミとケアルは

その光景を網膜に焼き付けた




そのとき、



「ちょ! 待て!


 待てよ コラ!!」



Pi~~~Pi~~~Pi~~~Pi~~~!!!




鰻丸警察の笛が鳴る




鰻丸

「おいおいおいおいおいおい

   おいおい!!!


   なーにイキナリぶっこんでんだ

   笠木!!


   ちょっとこれは

   由々しき事案ですぞ??? 

   裏山うらやまCシーたら阿李屋ありゃ竹刀しない



   だがまぁ、・・・


   許すけども!!」


  

織原

「許すんかい!! 


   そんで今の

   何のホイッスルだったの??


   ってか、

   なんでユラとケアルくんたちまで

   しゃがみこんでんの??」



射沙波

「ケアル! 

    ま、マルバツでもしよーぜ? 

    なぁ?」



ケアル

「そ、そだね!

    急にしたくなることって 

    あるよねー? 

    あはは・・・」



鰻丸

「マルバツって…

   3人でもできるんだっけ??

   急にしたくなるよね~? 

   アハハハハ」


渡船

「拙者も参戦でゴワス・・・

   あはははは」



千曲川

「俺も混ぜなさい? ハハハ」



笠木

「あらら、

   みんなしゃがみこんじゃった・・・

   変なのー」



織原

「みんなお腹でも痛いの?

   まさか夕飯に当たったとか??」



射沙波

「ボクたち、

    至って健康、

    あ、健全で~す


    ・・・お構いなくー・・・」



凛令

「コリャ、しばらく立てないか・・・


   つか、立ってんだか

   しゃがんでんだか・・・


   ややこしいな 

   まったく男子って生き物は・・・」

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