⑤ 7月の夜に咲く魔法
第66話
射沙波
「やっべ、
もーちっとでナイトウォークの
時間になっちまうぜ?
遅刻すっと、
キモT ウルセーからな
…チコクだけは」
織原
「ユラ・・・あれって・・・」
!!!
射沙波
「・・・ゴブリンじゃねーか・・・
やっべ・・・」
姫崎
「ついてねーな・・・
そーいやアイツも林間学校に
ついてきてたんだっけか」
ナイトウォークは
参加自由なイベントのため、
少なくともカオに傷を負ったヒメサキは
不参加として部屋に戻るつもりだったが…
イベントに同伴していたのは体育教師で
生徒から”ゴブリン”と呼ばれている屈強の男
苗字を音読みしてゴブリンで通っており
見た目もそれに伴っていることから
クレベワという苗字を覚える者はほぼ皆無
さすがのヒメサキといえど、
ゴブリンに捕まっては、逃れることは
容易ではない
画像タイトルを入力…
通称”ゴブリン”
ハナ学の風紀はこの男の威圧感で
保たれている
とも言われている
49歳、5児の父
好きなものはカルーアミルク
ゴブリン
「オイ!
イザナミ、ヒメサキ!!
5分遅刻だぞ!!
早く来い!!!」
射沙波
「すんませーん・・・」
ゴブリン
「んん??
ヒメサキ・・・
お前、顔どうした・・・
その傷・・・
まさか・・・??」
姫崎
「(クッ・・・
別ルートでバックレときゃ
よかったぜ・・・)」
射沙波
「なーに言ってんすか、
ナイトウォークと言や
キモ試し!
キモ試しと言や ユーレー役!
ミズイロには1-6の
スペシャルゲストとして
特殊メイクして参加してもらおーと
思ったんすよ!
・・・いやー、
メイクに手こずっちまって・・・
チコクしてしまったなー
・・・ははっ!」
姫崎
「ユラ・・・お前・・・」
織原
「先生、アタシが一緒だったのに、
チコクして
すみませんでした・・・」
ゴブリン
「おう、なんだ
織原も一緒だったのかー
そーいう事ならまぁ
仕方ないな・・・
みんなスタート地点に向かったぞ
お前らもはやく行け」
イザナミの機転によって難を逃れ
クラスメイトとの合流を急ぐ
姫崎
「ワリー、
ユラ・・・モエちゃん・・・」
射沙波
「なーに、オマエにはマジで
参加してもらうからよ!
キモ試しに」
姫崎
「はぁ?
そんなん聞いてねーっつーの!」
射沙波
「まーまー、ヒメサキくん
ここはせっかくの高校生活を
楽しもうよ~」
織原
「そうね、楽しまなきゃソンよ?」
姫崎
「コホン・・・
しゃーねーな・・・
モエちゃんに免じて 了解だわ」
射沙波
「・・・よろしくな、相棒」
照れくさそうに笑みを浮かべるヒメサキと
それを見てふふっと笑う織原
相棒と肩を並べて話すのはいつぶりだろうか
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