第54話

試合は2-1でE班が1点リード

残り時間はあと1分を切っていた



現在ボールはC班の篠崎がキープ



築野目つののめ

「こうなったら・・・

    あやめ呪具コレクションNo.2!

    ”五月雨天狗さみだれてんぐ”で動きを封じて

    あげる・・・」



そのとき、後ろ向きで下がってきた

反仏カナタが築野目あやめと

交錯する



築野目

「きゃあっ!!」



反仏

「ご、ごめん! つののめさん・・・」



築野目

「あ、ううん・・・こっちこそ・・・


   (カナタくん、細いようで意外と

    筋肉質なのね・・・


    ドキドキ…)」



このとき、

築野目あやめ のスペシャルアイテムは

衝突した拍子にお札が剥がれ、

使用不可となった



篠崎

「(あやめちゃんにパスは

    出せない・・・

    まつりちゃんは・・・

    滑子くんがマークしていて

    こっちもムリ・・・


    となれば・・・)



    小曾下こそげくん!」



ケアル

「はいよっ! 


   (僕は今、雷音くんと

    逆サイドにいるから

    これは絶好のチャンスかも

    しれない!)」



ケアルの背後から

立ち上がった反仏と宇田川が迫る



ケアル

「・・・一気に前線はムリか・・・!


   じゃぁここは、やっぱりこの人に

   頼るしか・・・!!



    イザナミくん!」





射沙波

「おっしゃ! 任せろ!!」



ボールはイザナミに渡る



この瞬間、

観客も一気にヒートアップした





天窓

「イザナミくん!! 

   フーガを倒せ~~~!!!」



宇佐美

「きゃぁぁぁぁ!!!

    イザナミくぅ~~~~~ん♡」



凛令

「イザナミ!!!

   やっちゃえ~~~~~~!!!」



刃弾

「雷音!!

   このまま負けるよーな

   タマじゃねーよな?

   帝王なら帝王らしく

   勝っちまえよな!!!」




イザナミは天性の運動神経を駆使して

ドリブルでゴール前まで駆け上がる




が、ここに雷音と滑子(サイコパスモード)が

待ち受ける





射沙波

「いよいよクライマックスってか!


    盛り上がって来たぜ!!!」




雷音

「決着の時だ・・・イザナミ・・・」




滑子

「頭蓋骨ムキ出シニシテヤル

   ゼェェェ!!!


   ヒャァァッハァァァ!!!」




胸を押さえる雷音フーガ

そこへ我が我がと接近する滑子



時計を見る審判






射沙波

「今だ!!!」




雷音と滑子が接近した瞬間、

滑子の右脇に一筋のドリブルのルートが

目に浮かんできた



イザナミはドリブルでこの奇跡のルートに

なぞらうように進み


雷音と滑子を抜き去った




雷音

「ぬうっ!!」

  


滑子

「シマッタ!!!

   反転デキナイ!!!」



雷音は滑子と交錯し

イザナミまで足が届かない




宇佐美

「キャーー!

    キャーーー!!

    キャーーー!!!


    雷音くんまで抜いちゃったよぉ

    〜〜〜〜〜〜〜♡♡」




恋羽

「イザナミくーん!

   いっけぇぇ〜〜〜!!」






射沙波

「よし!

    ゴールは目の前だ!!!」





だがシュートコースは 打てば

待機していた野叉木と宇田川に阻まれ

確実に弾かれてしまう

と理解した





…と、

そこへ脇から走りこむ男が視界に入った







射沙波

「!!!!


    よし!!!



    頼んだぜ!  




    ミズイロ!!!!!」





バシュッ!!!







射沙波

「・・・あ・・・!!!」






走り込んできて、

ボールを受け取ったのは反仏だった






Pi・・・Pi・・・ Pi~~~~~~~~~~







鰻丸

「ここで試合終了~~~~~~~~


   勝ったのは、

   E班だぁぁぁ~~~~~!!!



   E班優勝~~~~~!!!!!!」

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