第29話

店員A(ホイミ)

「さっすがぁ!

    つむぎ先輩、

    手際がよすぎぃ!」


店員B(つむぎ)

「これはねぇ、

    師匠直伝の技なの!


       ねー、師匠?」



店長

「ホイミちゃん、

   よぉくご覧いただけましてん?」



ホイミ

「はい! 

   勉強になります!」



店長

「入ってきたとき、

   二人の距離は、…そうんねっ?


   肩と肩の距離で言うとん…


   だいたい40cm

    …ってとこかしら んねっ?


   この2人は 

   付き合って1日かそこらの

   ひな鳥ちゃん  んねっ?


   これはあのお部屋に

   案内してあげるのが 

   シンセツじる丸出しってものよ

   んねっ?」



「(師匠の語尾が強まったわ・・・


   これは獲物を狩るときの…

   鷹のような 

   超絶本気モードだわ!)」



ホイミ

「じゃあ、

   私はメニューをもって

   いきますね?」



店長

「ほわぁぁぁっちゃあああ!!!!!

   ストーーーーーーー 

        ォっピンんグっっ!!!」



ホイミ

「はぇ!?」




店長

「いいこと?? 


   ”恋じらし” は、大事よ??」


   

ホイミ

「”恋じらし”??


    …ですか・・?」



「”恋じらし”は、師匠が最初に編み出した

  マル秘テクなの。


  わざと、メニューを持っていくのを

  じらしてじらして・・・


  狭い空間で男女が二人きりの時間を

  濃密で凝縮された蜜のような

  甘い時間を提供するのが目的よ?」



店長

「んねっ?

   紬ちゃんも、

   ようやくオムツが取れてきたわ

   んねっ?

   そ・の・とお~り

   よ んねっ?」



「あ、ありがとう ゴザマス!


  師匠に褒められるなんて・・・ 

  光栄です!


  ハイぃ!」



海原うみはら つむぎ 20歳、

今はまだ見習いクルーは、

約8年後にカリスマ店員として

名を馳せることとなるが それはまだ

誰も知らない…

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