第7話

木森林

「もうえぇわ! 次、次!」




  一法師いっぽうし

  魚頭うおがしら

  魚狸うおだぬき

  魚沼うおぬま

  浮島うきしま

  宇佐美うさみ

  宇田川うだがわ

  鰻丸うなぎまる

  産毛屋うぶげや

  裏千家うらせんけ・・・



射沙波で停滞していた自己紹介は

さり気に使用された木森林の魔法

"尺不足懸念至急巻上法まいて×2セニョリータ" によって、

何事もなく淡々と進んでいく




織原

「 ( にしても ”う” 多いなぁ・・・ ) 」



木森林

「あー、次 彼女ね」



担任が上向きの手のひらで織原を指した



織原

「 あ、織原おりはら 萌歌もえかです


   南中出身・・・、え と・・・


   中学ではテニスをしてました


   …ん…


   高校でも続けようかなぁ

   って思ってます!」



男子生徒のほとんどが萌歌に

視線を送り、照準がロックオンされていた



萌歌が語尾を強調して発した瞬間、

たわわなバストが重力に逆らって踊り



思春期男子たちの視線を丸っと盗んで

しまったからだ





鰻丸うなぎまる

「 ( わぁ・・・ 

   たゆんたゆん・・・


   制服の上からでもわかっちゃうわー…


   Dはあるんちゃうか? ) 」




一法師いっぽうし

「  (イチャイチャしてぇ・・・)  」




魚狸うおだぬき

「  (髪の毛 さらっさら


    くちびる つやっつや・・・


    お胸  ぷるんぷるん・・・)  」




・・・・・・・・・・




木森林

「・・・オイ ぼーっとすな  


    次は君な?」




女々

「あぁ! 

   ・・・もう僕か!?


   ・・・女々めめ めぐるです

   僕も南中出身です



   趣味は・・・


   んー  …写真撮影です


   よろしくお願いします…


   (うわぁ 

   インパクトに欠ける紹介だな…

   ただでさえキャラ薄いのに

   初っ端から しくったわー…)  」




産毛屋うぶげや

「女々? 珍しい名前ね!


    私と趣味一緒だぁ」




射沙波

「メメ、

    まだ鎖骨はアップしてんの?」



女々

「射沙波クン! それは・・・!!」



射沙波

「コイツ、

    よくSNSに自分の鎖骨サコツ

    アップしててさ、


    中学んときに

    ”鎖骨ニキ”って呼ばれてたんだぜ?」



裏千家うらせんけ

鎖骨サコツニキ!?


        ぷぷっ!」



その一言で沸く1- 6!



女々

「まぁいいや・・・ 

   僕のことはメメでも めぐるでも、

   鎖骨ニキ でも 

   好きなので呼んでください


   (射沙波クン・・・

    僕のために 

    つかみを入れてくれた・・・


       サンキューです!)」

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