第4話

式の後は教室に戻り 顔合わせ的な、

簡単なホームルームが開かれる





…担任がやって来る、少し前の教室より…







射沙波

「俺は6組、 ミズイロは1組

    ・・・んで またしても…」


織原

「あたしも6組・・・

   ほんとツイてないわー

   これで幼稚園から数えて13年連続

   アンタと同じクラスなんて・・・


   13ってんなんか縁起悪いし・・・


   はぁ・・・

   姫崎くんと同じが良かったわー…」



射沙波

「そりゃ 

    コッチのセリフだっつーの・・・」

    



と、ぶつぶつ言いながら席に戻ると…





「萌歌〜!」



席に戻った萌歌に声を掛けてきたのは

萌歌と中学からの同級生、

湯方ゆかた 茉莉まつり

7/7生まれ おっとり系メガネ女子



織原

「おはよ~ 

   やっと同じになれたね~!」


湯方

「うん・・・でも・・・」



出席番号2番、右端、

前から2番目の生徒をちらりと見る湯方



織原

「あぁ、大丈夫 大丈夫!

   アレはあー見えてなんとかなるから!

   もし何かされそーになったら 

   あたしに言って?

   ボコボコにしてあげるから」


湯方

「モエカ…

   ホントよく平気でいられるよねー?

   いくら幼なじみって言ってもさ・・・

   ボクには無理だわー 」

 



クラス内は少しざわついていた…



それもそのはず、

他校にまで名を轟かせる悪男ワルオ

何故このクラスに?


この学校はとびきり秀才

…というわけではないが

それでも偏差値55はあるし

魔法学校という特殊なコースだし

その手のタイプとは無縁だろう

・・・と思っていた人が大多数



射沙波

「あん? なんか騒がしーな・・・」



机に伏せていた男が むくっと起き上がると

周りはそそくさに姿勢を正した



輝かしい高校生活を 

一人の男にブチ壊されてたまるものか

といわんばかりに 

目を合わせないように必死だ



この日ばかりは、

"影薄く穏便な人生シャドウイリュージョン"の魔法を早く習得したい!

と、ほとんどの生徒が切に願う程に…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る