第14話
「はぁ。ったくアキくんのせいでオレまで怒られたじゃん。」
「あ"?」
二人のやり取りにギロリと朔の目が光る。
「ヤバッ」と、同時に二人は視線を反らした。
「え、えーと。話戻すけど、情報に関しては調べはついてるから。通ってるっていう学校と住んでる町の役所、それと...今住んでる家のパソコンにハッキングかけたら間違いなかったよ。」
桜真は再びパソコンに向かい、カタカタとキーボードを叩き出す。
「偽造、捏造は当たり前。むしろこれだけの嘘を今までよく隠してたよ。裏にどんな繋がりがあるんだか。」
「へぇ、お前が他人の技術認めるなんて珍しいな。」
「認めてないし。もう少しでオレが自分で見つけられたし。」
拗ねたような桜真に光祥は「はいはい」と子どもをなだめるように返した。
「その情報、メールでURLが送られて来たんだ。アクセスしたらずらっと出て来たよ。オレ達が喉から手が出る程欲しくて、探し続けて来た情報がさ...。ウイルスも何もなく、簡単に。」
すると先程までの軽い口調とは一変、僅かに見えた桜真の口許は、ギリッと歯を噛み締めていた。
「このオレが求めてる情報にたどり着く前に、他人から提供されるなんて、あり得ない。こんな屈辱は...あの時以来だよ。」
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