第71話
「演技をやめるんでしょ?
俺も演技をやめる。」
「そうだね…演技はもう終わり…。」
「ここからは本当のことしか言わない。
真緒の気持ちが聞きたい…」
ルキは真緒を真っ直ぐに見つめる。
その瞳は不安げに揺れていた。
なぜ、そんなにも不安げなのかな?
その瞳に引き込まれてしまう。
赤い瞳が揺れて…
私を見つめる。
ルキの言う本当の気持ちって何?
この状況が飲み込めないよ。
ルキの発言が心を締め付ける。
そして、ルキは真緒を抱きしめ…
「俺は真緒の事が好きだ。」
「えー………。」
時が止まった気がした。
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