第65話

「佐藤真緒…お前の背後に邪悪を感じる…

絶対的な邪悪に狙われている…

お前の血が…そいつを強くしてしまう。」



「私はルキとの未来を知りたいのだけど…」


「まあ聞け…」


「はい…」


裏の亜衣は頭を揺らしながら話し出す。



「ルキという男はお前を助けようとするだろう。

しかし、邪悪に勝てるか分からない。

その時、お前の血が鍵だ!」


「私の血…?」



「お前の血がどんな力を持つか知らぬが…

神の加護を受けることができれば、癒やしをもたらし、救うことが出来る。

加護を受けることが出来なければ…

ルキは……消えるかも知れぬ。」


「神の加護って…私、良くわからない。

どうすれば?」


「それは私にも分からない。

神の加護を受けることができれば、力は蘇る。」



「………。」


真緒は沈黙する。


「未来が悲惨なものになるか、希望に満ちるかはお前次第。」



ふうっと裏の亜衣がため息を付いた。


一気に喋ったので、息を切らしたようだ。



「亜衣様、ありがとうございました。」



「しかし、あのルキという男は何者だ?

普通の人間には見えないが…?」


裏の亜衣は探るように聞く。






ルキの正体までは見抜けないみたいね…


巫女でも、あくまで占うことしか出来ないか…


しかし、占いの的中率は本物かも…


邪悪は…あいつか…



そして、私は狙われている。


ルキが勝てるかは分からない…


神の加護とは何のことだろう…?


検討もつかない…

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