82話目

ふらふらと、夢現のまま公園に来た。


誰も居ない。


早く、この熱に浮かされた感情を冷ましてくれと願う。



ヒューっと風が吹く。



真冬でもないのに、冷たい風が心地良くて、そのままボーッとした。



「はあ…」





あの子の幸せを願っていたはずなのにー…



本当にアタシってズルい



今更、手に入れたくなるなんて








でも、最後にあの子がいいかけた言葉




その言葉をくる日もくる日も望んだ。



望んだ言葉が手に入りそう。


こんなに幸せな事はない。




あの子の目を見ると、感情が溢れた。



そして、優しく触れられると、我慢できなくて…




もう、あの日以来、ブレーキは壊れた。





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