れんあいどりぶん

69話目

「へぇー、私は興味がありますけど！」

「えッ！？」

ケイの後ろから、先程のスーツの女が現れた。

よく見ると、勝ち気な顔で腕を組んで莉蘭を見ている。

少し嫌な感じがする。

「あ、紹介がまだでしたね。

私、駅前にあるカフェ”フラワール”のオーナーの

立花珠里と申します」

「はあ…どうも。

私の恋愛の話なんて、芸能人のゴシップに比べたら、

つまんないですよ」

「ケイさんはそうとは思ってなさそうですよ？」

立花珠里はケイを試すように言った。

「な、なに言ってるのかしら？

恋愛の話なんて女の子はずっとしてるじゃないの」

「そうですか？

私は貴方に彼氏がいるのか知りたいですね！」

莉蘭にとびっきりの笑顔を向け、聞く。

敵対心のような雰囲気を感じる。

「莉蘭ちゃんは彼氏がいるにゃもね！」

さらりとあいにゃも☆は言う。

「そうなんですかー」

ニヤリと立花珠里は笑った。

「そう、この子は彼氏がいるのよ。

立花さん、どうしてそんな事を聞くの？」

ケイは少し訝しげに立花珠里を見た。

「ケイさんの彼女かと思って、聞いてしまいました！

深い意味はないんですよ？」

「彼女なんていないわよ。

アタシのタイプは綺麗な顔立ちで、お金持ちの男がいいわねぇ…

なあんてね…まあ、立花さんには関係ない話よ」

ケイが呆れ気味に言った。

「うーん…ケイさんの言うタイプですか…」

ニコリと立花珠里は男を指さした。