モヤモヤする中でも現実は襲ってきて

64話

あいにゃも☆は焦っていた。


「生配信が押して遅刻しそうにゃもー!」


一生懸命走る。


その甲斐あってか、従業員入口が見えてきた。



「ラッキー!

待ち合ったにゃっ‼︎‼︎⁈」


ガシッと手を掴まれる。


「なっ、何するにゃも⁉︎」


突然のことに驚愕の声を上げた。


「あいにゃも☆さん、捕まえた!」


「おっお前は‼︎

出たな、うざうざ女!」


「ちょ、あいにゃも☆さん、その言い方ひどい!」


「うるさいにゃも!

あいにゃも☆は遅刻しそうなんだにゃも!

だから、構ってる暇はないにゃも!」


「ちょっと、ケイさんについて聞きたい事があるの!」


「はっ?」


「ケイさんが居ない時に聞かないと意味がないの!」


「ケイさんと喧嘩でもしたにゃも?」


「喧嘩じゃないんだけど…」


言いづらそうに視線を下に落とす。


「言わないなら行くにゃも」


スーッと移動しそうになるのを必死で引き止める。



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