第48話

ケイは動じること無く、真っ直ぐに莉蘭を見つめた。


熱っぽい視線が絡みつく。



ドキドキと莉蘭の胸が高鳴る。



やがて、ゆっくりと唇が離れて…


また、ちゅっと音が鳴る


1回…


2回…


連続してケイは唇を重ねてきた。



その度に、ケイの唇は強弱を変え、莉蘭の唇に吸い付く。


「ん…っふ…」


「口…開けて」


艶のある声で言われた。


「ふぇ……?」


莉蘭はボーッとした声で言う。

まるで、催眠にかけられたみたいだ


ケイが命令すると、莉蘭は無意識に従って、口を開けた。


水音と共に、ケイの舌が侵入してくる。



「っ…ん…っふ…っ」


莉蘭の舌を捕らえて絡めながら、器用に動いていく。


動作は止まらない。


ケイの舌の感触をいやという程感じて、身体が熱くなってくる。


途中、


「り…ら…」


優しく自分の名を呼ぶ声。


その声に頭の中の糸がプツンと切れる音がした。

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