第46話

なんとなく、こっちだろうと思い歩く。


「ぅー…ん」


「ケイさんでもこんなに無防備になっちゃうんだ」


無防備な姿に、オーナーと言う威厳は無くなっていた。

普段はケイに心配ばかりされているが、

今だけは莉蘭が心配する立場だ。


「うーん、ここかな?

ケイさん、寝室に入りますねー」


断りをいれ、寝室のドアを開け、中に入る。


「わあ、ベッドが大きい!!

じゃなくて……ケイさん、寝かせますねー」


ケイをそっとベッドに寝かせる。


そして、丁寧に布団をかぶせた。


「ケイさん髪の毛が…」


ケイの顔に髪の毛がかかっていたので、そっと払おうと手を伸ばす。


すると、突然、ケイの手が伸びてきて


ガシッと手を掴まれた!


「ケ、ケイさん!?」


莉蘭はびっくりして声をかける。


「………ん…」


ケイは薄っすらと目を開ける。


2人の視線が合った。

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