第40話

「初対面なのにノリできちゃったけど、良かったかな?」


「うーん、いいんじゃない?

ケイさんが招待してくれたんだしね」


「なんか、綺麗な人の家に行くのって緊張する…」


「え?

どういう意味?」


「ケイさんって人、不思議だよね…

男の人だけど、女の人みたい…姉御みたいな…

綺麗な近所のオネエさんか…」


「何そのたとえ?」


「っと、思っただけ」


「ふーん…」


「莉蘭もそう思わない?」


「そうだね…私にとっては…

実の姉みたいな感じかな…」


「なるほどー!」



ガチャ


ドアが開いた



「あー…ま、待たせたわね、どうぞお入りくださいませ」


「…?

はい、お邪魔します」


「お邪魔しまーす」



ケイの表情は一瞬強張っていたが、すぐに笑顔を向けた。



(ケイさん…なんか、一瞬、悲しそうな感じだった…

もしかして、さっきの会話聞いてた?

私、失礼なこといったかな?)



ちらっとケイを見るが、いつもの笑顔を振りまいていた。



「わー、超オシャレ~

テーブルに花が飾ってある!

え!?この絵、超刺激的ー!!?」


眞帆は部屋の中をグルグル見渡す。

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