第35話

「あのー、勘違いと思いたいんですけど、その、手に持ってるの、何ですか?

ナイフ?」


「はぁっ⁉︎

あっ‼︎」


女はサッとナイフを隠した。



「あの、もしかして、あなた、ケイさんをつけていたんじゃありませんか?」



莉蘭がその核心に迫る。



「はぁっ⁉︎」


女は怒りの声を上げる。



「言わないと、貴方を警察に突き出すことになりますよ?」


眞帆が冷たい声で言った。



「けっ、警察⁉︎」


「だって、貴方、ナイフ所持してるし、ストーカー行為してる…

警察に通報するレベルだよ?」


「今なら、話を聞く余裕はありますよ。

私達も騒ぎをおおごとにはしたくないですから。」


「待って!

ごめんなさい、悪気はないの!

ただ、ちょっとナイフで脅して、ケイさんのlineか連絡先が知りたかっただけなの!」


うわーんっと女は泣き始めた。

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