第32話
「真っ黒なドレスっぽい服だね…それに…なんか、光るもの持ってない?」
「うーん、刃物持ってるかもしれない。
危険だねぇ。
とりあえずさぁ、あいつを刺激しないように、今から女子会します的なテンションで歩いて帰ろうよ!
それで、あいつがついてくるなら…懲らしめてやる!」
「そうだね!
なんか、飲み物とお菓子買って、ケイさんの家に向かうという風に装いませんか?」
「えっ、いいのかしら?
アタシは全然構わないわよ。
そっちの方が、怖くなさそう。」
「決まり!
飲み物とお菓子を買おう!」
「ケイさん、行きましょう」
莉蘭はニッコリと笑うと、ケイの手を引く。
「ちょっ、莉蘭⁉︎」
「ケイさん、任せて下さいね」
莉蘭がふわりと笑う。
周りを和ませる笑みにケイの恐怖が薄れる。
「ー……有難う。」
ビニール二袋分の飲み物とお菓子を買い、3人はコンビニを出た。
「じゃ、作戦通りに行きましょう!」
莉蘭の声に、ケイと眞帆は頷いた。
3人は並んで歩く。
すると、怪しい人物も動き出した。
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