第8話

「莉蘭、少し安くしておくわね。

特別価格よ」

「きゃ、ケイさん大好き!」

「あっ、莉蘭、僕が払うよ」

「凉ちゃん、有難う。

じゃあ、ご馳走になります」



莉蘭はキラキラした瞳で凉太を見た。


ケイはそれをちらっと横目で見ていた。


「じゃっ、じゃあ、カードでお願いします」


凉太はケイにカードを差し出す。


「はい、お預かりしますね」


ケイはにこやかに笑いながら受け取る。


「……綺麗…だ…」


凉太はボソッと言った。


「え?凉ちゃん?」

「けっ、ケイさんって、綺麗な方だなって思ってしまって!」

「ふふっ、有難うございます。

また、お待ちしております」


綺麗に頭を下げる。

見惚れてしまう美しさだ。


「ー…」

「じゃあ、みんな、また来ますね!」


莉蘭は[CafeCoCo]の皆に挨拶をした。


「莉蘭、また来てね」

「はい、ケイさん。

また!」


莉蘭は凉太の腕に絡みつきながら、店を出て行った。

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