第45話

「はい。

お気遣いありがとうございます。」


聖城は淡々と答える。


「後で、僕の演奏もあるから、存分に技術を吸収して参考にするといいよ。

”元ライバル君”…ハッハッハ!」


「演奏楽しみにしています。」


「お、琴臣君のパートナーかな?」


「絵咲乙葉です!よろしくお願いします。」


「はは、可愛らしいお嬢さんだ。

今日は琴臣君と一緒に楽しむと良い。」


「はい、有難うございます!」


小室リオンはスタスタと歩き、他のところに挨拶回りに行った.


「…聖城さん…このパーティーって?」


「小室リオン。幼少期に、同じピアノ教室に通ってた。

先日、プロデビューしたから、そのお披露目会だと、招待状が来たから、お前を連れてきた。」


「へっ、へぇー…元ライバルってのは?」


「それは、小室が勝手に言ってるだけだ。

俺は、人前で長らくピアノを演奏していないからな。」


「そうなんですか。」


「付き合わせて悪い。」


「良いんです!それに、パーティーなんて初めてだし、楽しそう!」


「特にすることはないんだが、俺は知り合いに挨拶回りに行ってくる。」


「はい、私はぶらぶらしています!」


「有難う、じゃあな。」


1人なった乙葉は食べ物が置いてあるコーナーに行く。

ずらりと、豪華な洋食、和食、なんでも置いてあった.


「やだ、全部美味しそう!」


思わず、涎が出そうになるのをこらえ、お皿に盛り付ける。

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