第22話

日曜日、9時30分に校門前に来てしまった。


早く来過ぎた。


まだかな…聖城さん。


もう一度、鏡で自分の顔をチェックする。


「よし、大丈夫。」


「何が大丈夫なんだ?」


「あっ、聖城さん‼︎」


聖城さんも待ち合わせ時間より、早く来たみたいだ。


「はっ、早いですね!」


まじまじと聖城を見つめる。


爽やかな装いで、清潔感に溢れていた。


聖城さん、素敵…

制服姿もカッコいいけど、私服もまた違っていい!

隣に並んでもおかしくないかな?


「なんだ…その、まぁ、たまたま早く着いたみたいだな。」


「そっ、そうなんですね!」


あははと愛想笑いをする。


聖城さんも楽しみにしてくれていたのなら、嬉しいんだけどな…


淡い期待を寄せる。


「少し早いけど、行くか。」


「はい。

ここから近いんですか?」


「歩いて20分ってとこか。」


「そうなんですね!」


「車で行っても良かったんだが…

なんとなく、絵咲さんと歩きたくてな。」

「え…」


聖城の言葉にドキッとする。

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