第22話
日曜日、9時30分に校門前に来てしまった。
早く来過ぎた。
まだかな…聖城さん。
もう一度、鏡で自分の顔をチェックする。
「よし、大丈夫。」
「何が大丈夫なんだ?」
「あっ、聖城さん‼︎」
聖城さんも待ち合わせ時間より、早く来たみたいだ。
「はっ、早いですね!」
まじまじと聖城を見つめる。
爽やかな装いで、清潔感に溢れていた。
聖城さん、素敵…
制服姿もカッコいいけど、私服もまた違っていい!
隣に並んでもおかしくないかな?
「なんだ…その、まぁ、たまたま早く着いたみたいだな。」
「そっ、そうなんですね!」
あははと愛想笑いをする。
聖城さんも楽しみにしてくれていたのなら、嬉しいんだけどな…
淡い期待を寄せる。
「少し早いけど、行くか。」
「はい。
ここから近いんですか?」
「歩いて20分ってとこか。」
「そうなんですね!」
「車で行っても良かったんだが…
なんとなく、絵咲さんと歩きたくてな。」
「え…」
聖城の言葉にドキッとする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます