第14話

-水曜日


中庭で聖城さんを見て以来、毎日、校内で探すが、聖城さんを見かけることはできなかった。やっぱり、レアな存在!


聖城さんが3年で私が2年だから、そもそも会う可能性も低いのかな?


でも、水曜日の音楽室には絶対居る!


なぜ、水曜日なのかは分からないけど…


スケッチブックと必要最小限の道具を持って音楽室に来た。


緊張するな…

聖城さん居るかな…


あの時と同じ様に、音楽室のドアを少し開けてみる。


「…誰か…居ますかー…?」


…返事はない


やっぱり、私に見られたのが原因でピアノ弾くのを止めたのかな…


はあっとため息が出そうになる



「おい、何ボケっと突っ立ってるんだ?」


「あ…聖城さん!」


私より背の高い聖城さんが後ろに立っていた。


聖城さんの整った顔が近づいて…


あまりにも急だったから、私は動けないでいた


「…そんなとこに居たら、中に入れないだろう。」


手が伸びてきて、音楽室のドアを開ける。


「ごめんなさい…。」


「まあいい。

中に入らないのか?」


少し呆れた様子で言われた。

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