第76話

「おい、新生手毬は居るか?」


そこら辺に居た部員に声をかけると、奥を指さした。


俺はゆっくりと歩いて奥の部屋に行くと、手毬は忙しそうにキーボードを叩いていた。


「手毬、なにか分かったか?」


ペラっと1枚の写真が置かれた。


無言でそれを見た。



「充坊ちゃん、それを撮るの、苦労しましたよー」


手毬はニヤニヤしながら言った。


「ああ、そうだろうな…」


こんな、決定的な写真…


「それと、こっちも。

なにやら、女もいましたねぇ…」


「へぇ…」


手毬からもう一枚写真を見せて貰う。


「なっ!」


俺はその写真を見て絶句する。


「なっ、なぜ、この人が北條流星と居るんだ⁈」


「おや、充坊ちゃんの知り合いですか?」


「…ぁあ…これは……

まさかあの人が…

有難う、手毬…

また何かあれば頼む…」


「へい、喜んで」



俺は考え込む。


何故、北條流星と一緒にいるんだ?


有希子さん⁈

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