第71話

…全校朝会後ー



放課後になって、生徒会室に入る。



すでに、メンバーは揃っていた。




生徒会長 宝来充

副会長  北條流星

顧問   中木先生

副顧問  真田結夏

書記   財前万里子

会計   鷹宮慎也

風紀   春樹和弥

図書   田中伸之

文化   シュエル・塚原



敵と味方が入り混じった異様なメンバーが席に着いていた。



「みんな、放課後に集まってもらってすまない。」


「良いんですよ、充!」


高笑いしながら、財前は言った。


「財前さん、有難う」


充は腫れ物に触るように優しい声で返事をした。


「で、なぜ、俺たちを集めたのかな、宝来君?」


北條流星は腕を組みながら言う。


「ああ、今朝の温溝先生の逮捕を受けて、我々は生徒達が安心して通える学園にしていかなければならない。

よって、怪しいやつをリストアップしてもらいたい」



「で、その怪しいやつをリストアップしたら、どうするんだい?」


笑顔を保ったまま北條流星は充に問う。


「俺たちで調査する。

そして、黒だった場合、学園を追放する」


「まあ、充、容赦ないのねぇ」


財前は充の言葉にびっくりしたように反応を見せた。


「こ、これも安心して皆が通えるようにするためだよね…宝来くん…」


鷹宮は冷や汗を流しながら発言する。


「ああ、鷹宮君が安心して生徒会に来てくれる意味も含まれているよ」


充は鷹宮にいうと、彼は安心したようにほっとため息を付いた。



「では、充様、それぞれの役割分担を決めましょうか?」


結夏は充の隣に立ち、皆の顔を見て言った。


「ああ、そうしよう」


「まってよ充…その偉そうな女は誰なのかしら?」


財前の眉が釣り上がる。


「俺の副担任の真田先生だが…財前さんは知らなかったかな?」


「ええ…そんな教師は見たことがないわぁ…」


「ほら、今は人が入れ替わる季節だ。

シュエル・塚原くんだって今日転校してきたんだよ」


充がいうと、シュエル・塚原は財前の顔を見て笑顔で手を振っていた。


「ー……そ、そのようね…。」


財前は納得して、大人しくなった。

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