第34話

「…とんだデタラメを…

あまり憶測で言うのは感心しないが…

まあいいさ、今は許してやろう。

で、北條流星を潰す算段はあるのか?」



充は射抜くように結夏を見つめる。



「ええ、もちろんです」


「話を聞こう…

が、生徒の票数はもう無い。

残るは教師の票しかないが、お前にどんな考えがあるんだ…真田結夏?」


「教師の票は半々とします。

となると、勝負は引き分けか僅かな差でどちらかが勝つ。

ここから教師を味方につけるのは厳しい…それに裏工作はバレる可能性が高い…」


「確かに…今から裏工作をしてはバレるし、票が無効になる可能性がある」


「だとしたら…残るは…」


結夏は不敵な笑みを見せる。



えらく勿体ぶる様子に、充は苛つき出す。


「なんだ?

これ以上は無いじゃないか?」



「あります!」


「はあ?」





「不登校者の票が!!!」



「なっ!!!??」



充の目が見開かれる!



「そうか、不登校者の票はまだ誰にも入っていないし、有効ですね!!!」


春樹は興奮して椅子から立ち上がる。

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