第11話

「充様、これから、宜しくお願い致します。」



結夏は礼儀正しいお辞儀をする。



「フン!

お父様に取り入ろうとしているのか分からないが、俺はそうはいかないぞ…。」


敵対心むき出しで、結夏を睨む。


「取り入ろうなどとは…クスッ…。」



口に手を当てて、くすっと笑みを浮かべる。



何だこの女…


考えていることが全くわからない。


油断ならない女だ



「それと、さっき撮った動画は消せ!」


「……私にとって、興味のない動画ですが…それは出来ません…。」


「なんだ、俺を脅しているのか?」


「…1つ提案があります。」



結夏はスマホを手に持ち、ニヤリと笑う。


「ゲームをしませんか?」



「はあ!!?」


充は声を荒げる。



こいつはフザケているのか?


それとも馬鹿なのか?

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