第24話

エレベーターの扉が開いた。


「いらっしゃいませ!」


爽やかにホスト達が迎える。


へぇ、バリアスとはなんか、雰囲気が違う…


明るい店内で天界をイメージされたのか、白っぽい内装だった。


「あー、比奈ちゃん!来てくれたんだ!」


クッキリとした二重の可愛い顔の涼と呼ばれた男がななみと須藤の前に立つ。


「涼君、久しぶり!」


「今日は珍しく、友達も一緒じゃん!

どうしたの?」


「この子がね、ホストクラブがどういう場所か知りたいから、一緒に連れてきたの!」


「へー、そうなんだ!

友達は初めてなんだね?」


人懐っこい笑顔で言われる。


「はい、そうなんです。」


「ハハッ!じゃあ、しっかり、おもてなししなくちゃね!」


軽い感じでウィンクされる。


わー、なんか、大学生のノリみたいで、気楽にいられそう!

ななみは少し緊張が解ける。


「こっちに来て!」


涼に案内され、席に座らされられた。


「はい、おしぼり⭐︎」


「ありがとうございます。」


ななみは涼から、おしぼりを渡され、受け取る。



「涼君、とりあえず、カフェパ2本頂戴!」


「いいねー、すぐ持ってくるね♪」


涼はニコニコで席を立つ。


須藤はななみを見る。


「私の担当、可愛いでしょ?」


「うん、なんか、可愛い系だね!ハムスターみたい!」


「もう、それがいいのー!

今日は久しぶりに来たから、思いっきり遊ぼ?

設楽さんもお気にのホスト見つけてね!」


「あっ、うっ、うん?」


須藤に言われ、苦笑いする。



お気に入りホストを見つけに来たわけでは無いんだけどな…!



そんなことは須藤に口が裂けても言えなかった。

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