第2話

「本当に健太なの?」


「うん。」


「全然わからなかった。」


「久しぶりに会ったからじゃない?」


「そ…そうだね。

ど、どうして、家の前に居たの!?」


少しどもりながら言った。


「実家に用があって…

そうしたら、ななみちゃんの顔が見たくなったんだ。」


その言葉に、何故か嬉しくなった。


そして、思い切った言動をしてしまう。


「そ、そうなのね…

あっ、健太、これから時間あるかな?」


「どうして?」


「あ!!

もし、暇なら、これから飲みに行かない!?」


ダメ元で誘ってみる。


「………。」


健太は沈黙する。



そうだよね…


わたしとはもう、関わりたくないよね…


もう、あの頃には戻れないのかな?


寂しい気持ちがこみ上げてくる



「…いいよ。」


「え?」


「うん。

飲みに行こうか。」


健太は頷いた。


「じゃあ、家族にちょっと、出掛けてくるっていうから待ってて!」


「うん。」


慌ただしく、家に入っていくななみに、健太はクスッと笑みを浮かべる。




嬉しさが全面に出て、早る気持ちが抑えられない。


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