第56話

車は都市高を走る


「えりさん、遊園地好きなんですか?」


「あ…うん!

しばらく行ってなかったから楽しかったよ。」


「そう…」


「写真も撮って、いろんなアトラクションに付き合って貰っちゃた。」


「そうなんですか…」


光はえりの表情を見る


どこか、えりは悲しい表情をしていた


「…そうだ、えりさん、ちょっと寄り道してもいいですか?」


「うん…いいですよ。」


車はそのまま港に移動し、光は車を停めた


遠くで街のネオンが光っている


車内から見える景色はロマンチックだった


「綺麗だね…」


「でしょ?

ここは、辛いことがあると来ちゃうんだ…」


「そうなんだ…」


「ねえ、えりさん…やっぱり真広さんとなんかあったんでしょ?」


光の真っ直ぐな目がえりを見つめた


「光…何もないよ?」


えりは愛想笑みを浮かべる

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