第55話

えりは振り切るように走った


何も考えたくない


「はあ…。」


息を切らしながら、遊園地の駐車場に着く


ベンツのライトが光っていた


「えりさん、こっちです。」


ベンツの外で光が待っていた


「…迎えに来てもらってすみません。」


「いいんですよ。真広さんの命令だし。」


「…宜しくおねがいします」


「ええ…それより、真広さんと喧嘩しました?」


「え…?」


「えりさん、なんか、悲しそう…」


「まさか!楽しく過ごせたよ!」


えりはそれ以上追求されないようにベンツに乗り込んだ


「…………そうですか…。」


光は納得していない様子でベンツに乗り込んだ


車は静かに発進した

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