第40話

厳つい男達は荷物を置くと、早々と立ち去っていった。


「おい、あんた、真広さんから、預かりもんだ。」


「え?」


輪堂がポイっとえりの目の前に投げる


スマホ?


「真広さんから渡されたスマホだ。

いつでも電話に出れるようにしとけよ。

真広さんに呼ばれたらすぐに来い。」


「分かりました。有難うございます。」


「あと、毎日、身なりは整えとけよ。

それが、黒天のトップの愛人たるもんだ。」


「…はい。」


「それと…これは忠告だが、俺達の仕事に首を突っ込みすぎないことだな…。」


ギロリと輪堂はえりを睨んだ。


まるで、一定の線は越えるなと言っているようだった


「黒天がなにをしていようが、私には関係ないので、領域を侵すことはありません。」


「フッ…その言葉を待っていたぜ。

俺達のやっている事は、胸を張って誇れる仕事でもない。

知らない方がいいこともあるからな…。」


輪堂はそう言うと、じゃあなっと、去っていった。

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