第38話

カフェに1人の男が入ってきた


そして、千佳に声をかける


「千佳さん、迎えに来ました。」


「光、えりちゃんを自宅まで送っていってあげて」


「分かりました」


光と呼ばれた男は、猫のような目付きで睨むようにえりを見る


この人…猫みたいで可愛い…


えりがそんな事を思っているのは秘密だ


「行くぞ…」


光はえりの腕を掴んだ


真広さんの周りは強引な人が多いな…


「えりちゃん、またお茶しようね!」


千佳が笑顔で手をふっていた


「はい、必ず!」


えりと光は外に出た


光は黒いベンツ目掛けて歩き出した


ベンツの前に来ると、鍵を開ける


無言で車の中にはいれと、手で合図した


「失礼します…」


恐る恐る車の中に入る


その瞬間…


カシャっ!!!


シャッター音が遠くの方で響いていた


「ククッ、あいつが真広の愛人か…

中々、いい女じゃねーか、ククッ。

あの方に報告だな」


不審な男はスマホを手に持ちながら、含み笑みを浮かべる。


えりは自分の写真が撮られたとは気づかなかった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る