第33話

1時間後ー


「中ちゃーん、どうー?」


千佳が服を手にして戻ってきた


「うーん、バッチリ!!」


「ほんとー!?

さすが中ちゃーん!!

どれ…」


千佳がえりの顔を見た


「あ…っ」


千佳は開いた口が塞がらない


「中ちゃん、この子、さっきのもさい子?

別人じゃん!」


「そうよー。

こんなに化けるなんて、女って怖いわー」


「あの…どんな感じになっていますか?」


えりが控えめに言う


「ほら、鏡見てみてよ!」


千佳はテンションを上げて言う


えりは言われた通りに鏡を見た


「えっ!」


鏡には別人レベルに変身した自分がいた


「これ…私ですか?」


「そうよー。

垢抜けすぎでしょー」


千佳は嬉しそうに言う


「千佳さん、中ちゃん、ありがとうございます!」


「まだ終わってないわよ。

この服着てね」


千佳は可愛らしいワンピースと高いヒールを手に持っていた


「分かりました。」


千佳の指示通りに試着室で服を着た


試着室から出てきたえりは千佳と中ちゃんの前に現れた


「いい感じじゃん!」


「まー、いいわねー!」


千佳は満足気にうなずく


「あの…お支払いは…?」


「そんなのいらないわよ。

結城の愛人に払わせるわけ無いでしょ。

私のプライドが許さないわ」


「でも!」


「あんた、ここは千佳ちゃんをたててあげて…」


中ちゃんはこそっと耳打ちしてきた


「…はい。

千佳さん、ありがとうございます。」


ペコリとお辞儀をする


「……えりちゃん…少し時間ある?」


「はい。」


「なら、カフェで少しお話しましょう」


「いいですよ。」


「決まり!」


千佳はえりの手を握った



女子会の始まりだ

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