第25話

「輪堂から、黒天の説明はしてもらった?」


「はい。」


「ネットに書いてあることは少し大袈裟かもしれないけど。」


「そうなんですね…」


「えり、くだらないこと調べないで俺を見てよ」


「あ…っ」


真広の目がえりを捕らえる


綺麗な瞳だけど闇がある


そんな瞳から私は逃れられない


「ねえ、キスして」


「真広さん…遊んでます?」


「遊んでない。

これは命令」


「分かりました…」


戸惑いながらもえりはそっと触れるだけのキスをした


真広は不満げにえりを見た


「……処女じゃないよね?」


「まさか…」


「なに、このキス…やる気あるの?」


「え…だめですか?」


「キス、下手だね。」


「なっ!」


「はー、男を満足させられないと、愛人失格だよ?」


呆れたように真広は溜息をつく


「これはまだまだ躾が必要だな…」


「真広さん、ごめんなさい。」


えりはシュンと俯向いた

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