第20話

「真広さんの愛人なんて楽勝でしょ?

優しいし、天国の仕事じゃん!

あんた、ラッキーだね。」 


「あはは…」


愛想笑いで誤魔化す



あれが天国?


無理矢理な感じだったけどな


自分の欲望のままに抱くような


優しさなんてない


彼の瞳に情なんて無さそうだった


でも、私は真広さんとお金で契約してしまったし、逃げられそうにもない


これも生きていく為だと腹を括るしかないか…


だから、どんな要求にも耐えるしかない


「あー、マンションに着いたよ」


輪堂にいわれて、マンションを見る


今の流行を意識した作りのマンションだった


「私の住んでる所よりいい…」


「最上階だから、あんた最高だよ」


「家賃はいくらなんですか?」


「最上階だからね…貸し出すなら、120万くらいじゃない?」


「ひゃっ…120万。」


「案内するから車から降りて」


「はい。」


輪堂に言われるがまま車を降りる


「着いてきな」


輪堂が先にマンションに入っていく


えりも輪堂の後をついていく


オートロック式でセキュリティも万全だ


そして、エレベーターに乗る


無言の空気が流れる

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