第8話

だから彼の所属していた、映画同好会というサークルは、彼目当ての女子がほとんどだった。



一応言っておくが、私がそのサークルに入会したのは決して彼目当てではなく、純粋に映画が好きだったからだ。




けれど。



初めて『浅倉 恭司』と話したあの日から、話したというほどの会話もしていないのだけれど。



私は彼に惹かれた。









「実は恭司さんもその当時、美和のことが好きだったりしてね」

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