第68話
その言葉に、みんなはガタガタと机を元の位置に戻し始める。
どうして急に……?
私はその光景が不思議でならず、滝沢君の肩をたたいた。
「ねえ、ヨイシの呪いって……」
「村上さん。先生が来る前に片付けないと」
途中で私の言葉をさえぎり、滝沢君は忙しそうに机を運ぶ。
彼の様子で、『ヨイシの呪い』というワードはこのクラスではNGなのだとわかった。
だけど、それは一体どういう意味なの……?
隣にいた河北さんのほうを見ると、彼女は窓の外を見つめている。
遠くから聞こえてきたパトカーのサイレン。
慌ただしく動く先生たちの姿。
変わり果てた沙希。
彼女はただ、冷たい表情のままジッとそれを見つめていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます