第67話

私はその場にペタンと座り込んだ。



もう、掃除どころではない。




あまりの光景に、泣き出す女子生徒もいた。



夕夏や典子も青ざめた顔で、抱き合っている。




「……ヨイシの呪いだ」




誰かがポツリとつぶやいたのが聞こえた。




ヨイシの呪い……?



何なの?それは?




声がしたほうを振り返ってみたけれど、誰がつぶやいたのか全く分からない。



それどころか、クラスの空気がピリピリとしたものに変わった気がした。




みんなうつむいて、視線を合わせないようにしている。




「……片付けよう。掃除の時間は終わりだ」




その空気を破ったのは、滝沢君だった。

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