第24話
ばかばかしい。
日記の内容は、あってはならないんだ。
私は黒いノートを丸めて、ゴミ箱に放り込む。
遅刻ではあるが、学校へ行く準備を始めた。
雨の日は嫌い。
いつになったら、このじめっとした季節からサヨナラできるんだろう?
そんなことを思いながら、傘を閉じてげた箱脇の傘立てに自分の傘を入れる。
タオルで、濡れた場所をふきながらげた箱の扉を開けた。
「……えっ?」
手を伸ばした先に、存在しているはずの上靴の姿がない。
場所を間違えたのかと思い、扉を閉める。
だけど、確かに私の名前が書いてある扉だ。
上靴がないことに、少しパニックにはなったけれど、もしかして……と思い、ろう下に置かれているゴミ箱を覗いてみた。
私の上靴がそこに捨てられていた。
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