第23話

完全に遅刻だ。



慌てて起き上がると、真っ黒なノートは机の上に置かれたまま。



日記の内容がすべて夢だったらよかったのに。



そう思って、ノートを開いてみたけれど、書いてある内容は昨夜見たものと同じものだった。




「冗談だよね?上靴がゴミ箱に捨てられてるとか、いじめが始まったとか……」




その続きは口にしたくはない。



篤子が階段から落ちて死ぬ……。



たちの悪い冗談だとしても、こんな事を書いた人が許せない。



怖がる私を見て、影で笑っているのかもしれない。






篤子は夕夏と同じグループの少し派手目の女の子。



ファッションに詳しく、夕夏もよく私服を見立ててもらっていると話していた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る