第13話
けれど、ノートには何も書かれていなかった。
ノートは、表紙と同じように中も真っ黒。
白が主流のこの世の中、中まで真っ黒なノートがあるなんて……。
「何も書いてないね……」
「そうね。これじゃ、誰の物なのかわからないわね」
私が言うと、河北さんがつぶやくように答えた。
その時……
バリバリバリドーン!
稲光がしたかと思ったら、激しい雷の音がした。
その後、図書室の電気もパッと消える。
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