第7話
推理小説かぁ……。
それなら、読んでいる途中で話しかけられたら、集中できなくてスルーしちゃうよね。
私は一人で納得して、満足げに小さくうなずく。
それなら、邪魔しないように私も本を探しに行こうかな。
音をたてずに席から立ち、本棚へと向かう。
普段、私は本を読むほうではない。
本棚を見ても、どれも読みたいと感じるものはなかった。
読書好きな人って、どういう風に読む本を選んでいるのかなぁ?
色々なジャンルの本棚を眺めながら、行ったり来たりしているうちに、私は足を止めた。
見慣れない背表紙の薄い本が、本棚におさまっていたんだ。
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