第39話

大手電機機器メーカーで働いてる昂生こうせい兄ちゃんと、しがないゲーセンのバイトのわたしと金額を比べないでよ



「…今それしかないの。後は帰りにお菓子でも買ってくるよ」



「ふん、どうせ賞味期限が近くなった景品の残りだろ?」


「ブップー残念でした!期限が切れそうなお菓子は、メーカーが取りに来て取り換えるから、持ち帰れないんですーー!」



お年玉が少ない騒動が母親のあきちゃんの耳に入って、ふたりは大きなお叱り(げんこつ)をもらっていた。



へっへーんだ!ざまあないね


恨めしそうな眼を向けても駄目だもんねーだ



みきちゃんとお母さんは笑ってたけど、昂が冷めた目線をよこしてくる



「・・・・んとに、いつまで経っても、子供だよな。色気も素っ気もねぇ・・・」



もう、知ってるもん!いちいち言われなくても!

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