由香里のいう悩みごとはしょうもない事ばかり。

無意識に俺と他の男を比べてしまい、新たな恋に発展できないからあなたへの恋が再燃しそうだの・・・。

再燃も何も、初めから燃え上がっていないだろうがよ。

ここまでくると矛盾だらけでツッコみたくなるけど、彼女のことはどうでもいいから相談役に徹するふりをする。

「もっと自分の内面を変えてみたら新たな出会いがあるかもよ？」

「変わるつもりはない。――――――私は想い始めたら一途なの」

「そうなんだ。じゃあ今はそのままでいいね。ムリすることないさ、少しづつ頑張りなよ」

「・・・・・・・」

「どうしたの？」

「―――――なんでもない」

”――――俺のこと、まだ好きでいてくれてるんだな”

神妙な声色でこの類の言葉を期待していたんだろうけど、盛大にすっとぼけてみたら無言になった。

楽しくて笑えるけど、少し面倒だな。

こんな会話を続けるのなら乙葉と一緒にマタニティヨガしたいのに。

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