第63話

・・・乙葉とのキスは今までに感じたことが無いくらいの興奮を覚えた。


彼女の艶っぽくも頬を染める表情がとてもいい。


唇の相性がいいのだろうか?これだけで脳が蕩けそうなほどの快感を感じるんだ。



極上のキスを味わいながら、自らに避妊具を付けていく。



「もう、いい?」


「あ・・・、ヒロ君待って?避妊・・・」


「もう付けた」


「ウソ!いつの間に――――アッ、ちょっm、いやくぁwせdr―――」


「ちょっと、落ち着いて?そんなに慌ててどうしたの?」


「だって…その見えちゃったんだもん」


「ふっ、あははは」


「・・・・もう、本当にごめん。しらけちゃった?」


「ううん、逆。あなたが愛おしくてたまらないよ、乙葉」



こんなにリラックスできて幸せになれるセックスがあっただなんて、この年になるまで俺は知らなかった。


彼女と初めて身体を重ねて、俺はどんどんと男としての誇りを取りもどしていく。



「ひ、ヒロ君!――――もうだめ・・・わたし・・あっ・・んん!」


何度も絶頂した彼女が俺にしがみつきながら意識を朦朧とさせていく。

この上ない快感に包まれながら彼女の中に愛を注いでいった。



「――乙葉・・愛してるよ」



朦朧とする中でも俺の声が届いたのだろうか?


彼女は穏やかな表情をしながら涙を流し、俺の頬に手を伸ばしてキスを求めてきた。



この瞬間、おれの心はこの人だけのものになった。


これからの人生を、この人と共に。


この人に愛情を注ぎ、家庭を築き家族になる。



そうして未来を守っていくと決めたんだ。

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