第58話

二人で日程を合わせて旅行先を近場の温泉街に決めた。


行きたいところに目星をつけて予定を組む。



「さすが営業さんは凄いね。日程組むの上手だわ」


「でもこの通りいくかは謎だけどね。乙葉さん、予想外な動きするから」


「いやぁ、もう酷いなぁ」


「あくまで時間が空いた時に参考にするようにしようよ」


二人でいちゃつきながら話す様はとても30を迎える恋人同士には見えないだろう。


冷静に考えたら気恥ずかしかったが、楽しいから気にしない。





旅行中もそのテンションのまま過ごした。


駅で待ち合わせていた場所に来た彼女の服装に心が浮きだつ。



「乙葉さん・・・」

「あれぇ?友達に見繕ってもらったんだけど・・・変かな?気に入らない?」

「ううん、すっごく可愛いよ。白のワンピースとか凄くいいし。今度からそうやって綺麗な肩出してきてよ」

「もうやだ、ヒロ君ってば」


彼女となら何をするにも楽しかった。


そこに今日みたいなご褒美があるだなんて・・・・。


ありがとうです、お友達さん。

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